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>近代新聞テキスト化事業とは
F.テキスト化された記事データは誰がどのような目的で利用するのですか?
私どもでは、以下のような使用を想定しています。
特に1.は重要と考えています。静岡県内の小学校、中学校では既にインターネット接続されたパソコンが多数設置され授業に利用されています。このような教育面でのITインフラを前提に、例えば「日露戦争」の歴史の授業中に、WEB上で近代新聞記事データベースを利用し、日露戦争関係に関連してどのような記事が新聞を飾っているのかを調べたり、あるいは当該小中学校の在る地域名をキーワードで検索して、地域の戦死者や軍神的扱いをされている記事を探し出し、実際にその記念碑やお墓(日露戦役の戦死者のお墓は大抵立派な造りになっています)や、当該者の子孫のお宅が残っていれば訪問して家人からお話を聞くなどなど、歴史的大事件を地域に住む庶民の感覚に密着させて考える良い教材となるものと考えられます。
1.小学校、中学校の地域の歴史の勉強のための教材としての利用
2.地域の歴史に興味のある個人、サークルでの利用
3.地域の図書館での一般公開
4.大学図書館での一般公開
5.近代史、近代風俗史、新聞学などの研究者、研究機関での、学術的調査利用
本論から少し外れますが、静岡県は広島県とならび、JT日本たばこをはじめとする多くの一般消費材メーカーが、新商品のマーケッティングをする地域だそうです。全国の一般庶民の意識の平均値が最も良く現れる地域性だということだろうと思います。その意味で、私どもが作ろうとしている静岡県の近代新聞記事データベースは、静岡県民や静岡県の近代史研究者による利用の範囲にとどまらず、全国レベルで活用されてしかるべきものであるように思います。
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